なんでこんなことになった。。。

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どれほどの需要があるかはわからないが
PWCCの本カバレッジで取り上げられなかった準々決勝の試合、
ワダヒロヤ対マツモトユウキの一戦をお送りしたいと思う。

ワダヒロヤはこの記事に興味を惹かれた方であれば誰でも知っているであろうと思われる今期のミスターPWCその人である。
使用デッキはオリジナルチューンの緑単エルドラージ、
ボロスの使用イメージが強いワダであるが、最近のボロスのメタられっぷりに辟易としつつ実は使用経験のあった緑単エルドラージを調整し、スイスラウンドを1位で突破してきた。

一方のマツモトユウキは直近のプロツアーパリにもPTQを突破することで参加した他、1月に開催された関東スタンダードの大規模大会、田都記念杯を優勝している実力のあるプレイヤーだ。
普段コントロールを使用していることが多い印象があるが今回はCaw-Bladeに絶望したとのことで、オリジナルの3色ビートダウン『上陸オロス』を作成してきた。
マツモトはどうしてしまったのかと少し不安になったがスイスラウンドを無敗で駆け抜けてきたデッキだけあってそのポテンシャルは侮れないと言える。

さて、この両名は普段からの友人同士であり、試合前から言い合いが絶えない。
カードでの勝負が地上戦であれば、これはさながら空中戦である。
ただし勝ったところで優位が得られるのかは定かではない。

マツモトのスリーブが濡れているのを確認したワダ
『おい、マツモト、『検閲規制』付いてんぞ!』

マツモト『『検閲規制』付いてましたか~、すいませんね~』

…普段から交流のある二人だからこそできるやり取りである。
マジックは紳士の遊戯であると信じて疑わない筆者より。

■Game1
ダイスで勝ったマツモトが威勢よく『よっしゃ!』とワダに向けて一言。空中戦は大分前から始まっている。

先手のマツモトがマリガン。
『負けた負けたー!』
シャッフルしながらも小言に余念のないマツモト、
一方のワダは試合に入ったということでスイッチがONになったようだ、小言には耳を貸さない。

ワンマリガン後のハンドをキープしたマツモトは《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》を走らせるスタート。
《召喚の罠/Summoning Trap(ZEN)》がめくれ、返しのワダは《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker(ROE)》をおいてエンド。

さらに《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》で殴り(《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》がめくれる)
《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》を追加し《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》をハンドへ。
マリガン後ではあるものの順調な展開が出来ているようだ。

しかし、ワダが2ターン目に
《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker(ROE)》レベルアップ
⇒《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice(WWK)》X=1
という、3ターン目に《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》が着地してしまいそうな猛烈なマナ加速を見せる。

当然、《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker(ROE)》を除去したいマツモトだがマリガンの影響もありハンドに除去を確保できていない、
やむなし、と言わんばかりに《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》を追加し2体の先達で殴る。

そして後手3ターン目にワダの《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》が降臨する。
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》を2枚場に出し、ハンドに神が控えているぞ、と言外に示している。

マツモトはエンド前に《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》を場に出し、
更に軍勢に《戦隊の鷹/Squadron Hawk(M11)》を加え、なんとか殴りきろうと試みるも、
始祖エルドラージの一角、《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre(ROE)》が
マツモトの攻勢を押しとどめ、ゲームにも終止符を打った。

ワダ 1 - 0 マツモト

マツモト『ブンするのやめてもらえませんか』

ここで衝撃の一言、

ワダ『土地5キープでも上手くいくもんだね』

思わず顔を見合わせる筆者とマツモト。

ワダ『引き弱いから土地5枚ぐらいないとキープできない///』

マツモト『いや、そのりくつはおかしい』

マツモトの《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》は土地を一回もめくらない忠誠さを発揮したが
ワダはまるでデッキそのものを従えているようだった。

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マツモトは《反逆の印/Mark of Mutiny(ZEN)》、《喉首狙い/Go for the Throat(MBS)》や《神への捧げ物/Divine Offering(MBS)》などをイン。
サイド後予想される《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》や《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》を割ることで
ワダの計算を狂わせつつ殴りきることが狙いだろう。

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■Game2
再びマリガンスタートのマツモトに対し、ドヤ顔でハンドを筆者に見せてくれたワダ。

《ゴブリンの先達/Goblin Guide(ZEN)》、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》と
1ゲーム目同様の展開を見せるマツモトだったが、
ワダが2ターン目に《草茂る胸壁/Overgrown Battlement(ROE)》を展開してきたことで
3ターン目をランドセットゴーで返さざるを得ない。
返しのターンでのワダの展開が
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》、《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice(WWK)》X=1、《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice(WWK)》X=1と
またもや、猛烈なブーストを見せる。

マツモト『ブソブソきちー』
ワダ『どういうこと?』

空中戦は互角の争いかもしれないが地上戦はワダの守りがどんどん鉄壁と化していく。
《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》、《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》と
追加したところで有効牌を何も引けていなかったマツモトが右手を差し出した。

ワダ 2 - 0 マツモト

多少のトラッシュトークがあったものの最後に検討を称えるために手を差し出したマツモト
それに応じたワダ、どちらも素晴らしいプレイヤーであっ…

ワダ『投了?投了ですよね??』

マツモト『敗者の傷に塩を塗ってきやがる…』

ワダ『ヨシッ!』

マツモトのだいぱん!

ワダにはこうかがないようだ…

前言撤回、試合が終われば空中戦に戻る両名、本当に仲がよいのであろう。

ワダヒロヤ Win!!

戦前にボロスは獲物だ、と呟いてくれたワダがボロスの派生である
上陸オロスを下しての準決勝進出となった。

※注:二人とも初対面のプレイヤーに対しては非常に紳士的です。

コメント

もっちー
2011年3月27日1:18

>>ハンドに神が~と言外に
先達で捲れてます><

Yuuta01@ゆうたん
2011年3月27日1:24

煽り成分が濃厚過ぎるw

Moon@桜花ゆとり組
2011年3月27日1:30

引き弱いから土地五枚じゃないとキープ出来ないww

Rala
Rala
2011年3月27日1:37

つっこみきれないwww

Hanoi
2011年3月27日1:57

仕事早くて感動しました!!

SaI
2011年3月27日18:53

>餅
1ターンメモり忘れたところがあったんだがそこがウラモグだとしっくりくるね。修正はしません、めんどいから。

>Yuuta01さん
余程相手のことがわかっていなければこんな煽りはしないはずなのでご安心をば

>Moon
彼も煽ってみたかったんだと思う。

>Rala
田舎で暇だったら1から突っ込むのも暇つぶしになりますよ!

>Hanoi
酔いの勢いに任せないとやらないと思ったので一気にやってみた。
また気が向いたら書きます。
SaI

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